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Photoshopド定番チュートリアル

2021.11.15 Mon

2階調化で作るPOPでおしゃれなビジュアル(ダブルトーン風の色の置き換え)

作例制作:マルミヤン 編集:山口優

Photoshopの「2階調化」機能でダブルトーン風に色を置き換えて、何気ない素材を簡単にPOPでおしゃれなビジュアルにする方法をご紹介。色調を絞った技はさまざまな場面で利用しやすくおすすめです。過去記事「写真をダブルトーンに加工したグラフィックを作る」も掲載中!本記事はその応用編的な手法となりますので、合わせてご覧ください。*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を一から手順通りに解説するHow to記事です。

関連記事「写真をダブルトーンに加工したグラフィックを作る」はこちら>>>

■使用する機能「クイック選択ツール」「2階調化」「マジック消しゴムツール」「カラーオーバーレイ」

1.ベースとなる写真を配置する

まずは新規ファイルを[幅:1200ピクセル]、[高さ:1200ピクセル]、[解像度:350ピクセル/インチ]で作成し、新規レイヤーに元画像(ここでは車の写真)を配置する(図1)

図1

次に、クイック選択ツールなどで車の輪郭に沿って選択範囲を作成する(図2)

図2。ここでは、クイック選択ツールで大まかに車の輪郭に沿って選択範囲を作成したあと、なげなわツールで足りない部分をshiftキー+ドラッグ、はみ出した部分をoptionキー+ドラッグ(Macの場合。WindowsではAltキー+ドラッグ)しながら調整した

これをコピーしたあと、新規レイヤーにペーストして移動ツールでドラッグして位置を調整したら、レイヤーパネルで元画像を非表示にする(図3)(図4)

図3
図4。この時点のレイヤーの状態。元画像のレイヤーは非表示にし、コピー&ペーストした車のレイヤーのみを表示しておく

続いて、この切り抜いた車のレイヤーを3回複製する(図5)

図5。この時点のレイヤーの状態。車のレイヤーを前面に3枚複製する

2.設定値を変えながら各レイヤーを2階調化する

レイヤーパネルで最前面のレイヤー以外をすべて非表示にしたあと、最前面のレイヤーを選択してイメージメニュー→“色調補正”→“2階調化...”を[2階調化する境界のしきい値:60]で適用する(図6)(図7)。続いてマジック消しゴムツールで画像の白い部分をクリックして消去する(図8)

図6。[2階調化する境界のしきい値:60]程度で適用する。画像によってちょうどいい数値は異なるのでプレビューを確認しながら白い部分の面積が大きくなるよう調節してみてほしい
図7
図8。画像の白い部分をクリックして消去していく

次に前から2番目のレイヤーのみを表示させて、イメージメニュー→“色調補正”→“2階調化...”を[2階調化する境界のしきい値:100]で適用(図9)。マジック消しゴムツールで画像の白い部分をクリックして消去する(図10)

図9。先ほどより白い部分の面積が少なくなるよう[2階調化する境界のしきい値:100]程度で適用する
図10

同様に3番目のレイヤーのみを表示させて、“色調補正”→“2階調化...”を[2階調化する境界のしきい値:140]で適用し(図11)、マジック消しゴムツールで画像の白い部分をクリックして消去する(図12)

図11。黒い部分の面積が大きくなるよう[2階調化する境界のしきい値:140]程度で適用する
図12

3.カラーオーバーレイで各レイヤーに色を着ける

再び最前面のレイヤーのみ表示させ、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“カラーオーバーレイ...”を[描画モード:通常]、[オーバーレイのカラー:紫]で適用する(図13)(図14)

図13。[オーバーレイのカラー]は紫色(ここでは、[R:58、G:7、B:48])に設定する
図14

次に前から2番目のレイヤーのみを表示させて、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“カラーオーバーレイ...”を[描画モード:通常]、[オーバーレイのカラー:青]で適用する(図15)(図16)

図15。[オーバーレイのカラー]は青色(ここでは、[R:31、G:76、B:137])に設定する
図16

同様に3番目のレイヤーのみを表示させて、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“カラーオーバーレイ...”を[描画モード:通常]、[オーバーレイのカラー:ピンク]で適用する(図17)(図18)

図17。[オーバーレイのカラー]はピンク色(ここでは、[R:255、G:131、B:230])に設定する
図18

さらに4番目のレイヤーのみを表示させて、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“カラーオーバーレイ...”を[描画モード:通常]、[オーバーレイのカラー:黄色]で適用する(図19)(図20)

図19。[オーバーレイのカラー]は黄色(ここでは、[R:255、G:222、B:0])に設定する
図20

最後に、レイヤーパネルでこれら4つのレイヤーと背景レイヤーを表示させればOK(図21)(図22)。ここでは、さらに背面に黄色の地色を敷いたり、文字要素を加えたりして完成とした(図23)

図21。2階調化で画像の色を置き換えてPOPなビジュアルが出来た
図22。この時点のレイヤーの状態。レイヤーの重なり順がビジュアルの決め手となるので要チェック
図23。完成ビジュアル。最後に背景や文字要素を足した

以上、Photoshopの2階調化で作るPOPでおしゃれなビジュアル(ダブルトーン風の色の置き換え)の制作方法でした。色を変えたり、重ねるレイヤーを増やすなど、多用な応用が効く手法ですので、ぜひご活用ください。

制作者プロフィール

MARUMIYAN(マルミヤン)
グラフィックデザイナー/イラストレーター
2007年より「マルミヤン」(Marumiyan)名義で、福岡を拠点に活動を開始。雑誌、広告、CDジャケット、パッケージ、アパレル、プロダクト、Webなど、様々な媒体で活動を行う。人物や植物、動物、建物など、様々なアイコンをグラフィカルに組み合わせ、洗練された作品作りを目指す。また “FOUR DIMENSIONS WORLD” をテーマとした作品も精力的に制作している。2008年「FUNKY802 digmeout」オーディション通過。https://marumiyan.com/
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