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お洒落クリエイターの心をくすぐるプロダクトレビュー

2024.08.22 Thu

ちょっと先進的で新たなキッカケになるお洒落アイテム

スマホをかざすだけでつながるスマートステッカー「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」

文・写真:平田順子

今回レビューするスマートステッカー「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」は、ステッカーに手書きの文字や絵を描いて任意のリンクを設定することができるアイテムです。同様の機能を持つQRコードと比べてデザインの自由度が高い上、カメラアプリなどの操作も不要で、スマートフォンをかざすだけでリンク先のURLが表示されます。

一見すると普通のステッカーに見える製品ですが、ICチップを搭載した最新技術と好みのデザインにすることで、見る人に強い印象を残すことができるでしょう。名刺代わりに利用できるのはもちろん、会社のオフィスやショップの入り口に設置するなど、さまざまな場面でコミュニケーションツールとして活用できる「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」を紹介します。

リンク先を自由に設定できるICチップ入りのネームタグ

「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」は一見すると普通のステッカーのように見えますが、中に近距離無線通信技術を搭載したICチップが入っています。このICチップでスマートフォンを使って任意のURLを設定することができます。スマートフォンはFelica対応機種であれば、iOSでもAndroidでも構いません。

そして、設定手順はとても簡単です。まずは「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」に好きなロゴや絵などを書きます。それからスマートフォンをかざすと「Webサイト NFCタグ」という文字が表示されるので、タップするとWebブラウザが開き手順に沿ってURLを設定します。リンク先の「PARENS(パレンス)」は、上質な素材と最先端のテクノロジーでフィジタル体験をデザインするライフスタイルブランドで、「THE NAMETAG」もそのブランドアイテムのひとつとなっています。
※フィジタル体験とは、「フィジカル」と「デジタル」の言葉を組み合わせた造語で、実際の物理的な体験とデジタル技術を融合させた新しい類の体験を指す

(1)「THE NAMETAG」のスペースにハンコ風に名前を書いてみる
(2)スマートフォンをかざすと、「Webサイト NFCタグ」というタイトルでWebブラウザへと誘導されるのでタップする
(3)Webブラウザで「PARENS」のWebサイトが開き「THE NAMETAG」の設定ができる画面が表示されるので、「はじめる」のボタンをタップする
(4)「THE NAMETAG」に文字や絵を記入済みであれば、「リンク設定へ」のボタンをタップする
(5)URLの記入欄に任意のアドレスを入れ、「登録して次へ」のボタンをタップする。一度設定したURLは変更できないので、誤入力がないよう注意しよう
(6)リンクの設定が完了したので、「THE NAMETAG」を好きな場所に貼り付ける

「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」にスマートフォンをかざすと、設定したURLが表示されるようになります。QRコードではカメラアプリなどを立ち上げて読み込む必要がありますが、「THE NAMETAG」はICタグに登録したデータをスマートフォンのFeliCa機能で読み取るためアプリの立ち上げなどは不要です。処理速度がとても速く、「THE NAMETAG」に設定したリンクはスマートフォンをかざして1秒で表示されます。

リンクを設定した「THE NAMETAG」にスマートフォンをかざすと、すぐに設定時と同様に「Webサイト NFCタグ」というタイトルでWebブラウザへ誘導する通知が表示される
通知をタップすると、「THE NAMETAG」に設定したURLがWebブラウザで開く

好きな文字や絵を書きオリジナルデザインで個性をアピール

「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」はウォータープルーフ加工および防塵マットが施してあり、表面はツルツルしています。そのため、水性ペンなどで書いても擦ると消えてしまう可能性があるので、油性ペンを使うのが良いでしょう。

色は黒だけではなくカラーも使えます。実際に油性ペンのピンク、赤、緑を使ってMdNのロゴを書いてみましたが、スマートフォンをかざすときちんと反応しました。ここでは、MdNのX(旧Twitter)のURLを設定したところ、XアプリでMdNのアカウントが開きました。

「THE NAMETAG」にMdNのロゴをカラーの油性ペンを使い、グラフィティ風に書いてみた
MdNのXのURLを登録したところ、スマートフォンをかざすとXアプリが立ち上がりMdNのアカウントが表示された

油性ペンで書いた場合も、完全に乾く前に擦ると消えたり滲んだりしてしまう場合があるため、しっかり乾燥させてから「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」を貼り付けるようにするとよいでしょう。

前述したように、「THE NAMETAG」はウォータープルーフと防塵マット加工を施してあるので、屋外や水に濡れる場所に貼ることができます。また、アンチメタル加もしてあるので、スマートフォンやタブレット、PCといった電子機器に貼ってもICチップが干渉することなく安心です。

ウォータープルーフ&防塵マット加工がしてあるため耐久性があり、屋外や水に濡れる場所にも貼ることができる
アンチメタル加工をしてあるため、スマートフォンやタブレット、PCといった電子機器に貼ってもICチップが干渉する心配がない

イラストレーターなどクリエイターの方であれば、「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」に素敵な絵やロゴを書き、個性をアピールすることができるでしょう。例えばそこにポートフォリオサイトをリンクし常にスマートフォンに貼っておけば、いつ誰に会っても自分の活動を伝えることができます。偶然仕事に繋がるかもしれない人を紹介してもらったのに名刺を持っていなかった、イベントやパーティで多くの人と挨拶をしたら名刺を切らしてしまったという機会損失を防ぐことができる上、ICチップ入りのステッカーをスマートフォンで読み込んでもらうという最先端のコミュニケーションにより、相手に強い印象を残せるかもしれません。

他にもギャラリーやショップの店頭に貼り、取り扱い作品やメニューを見てもらう、キッチンカーや配達のバイクに出店予定や購入サイトのリンクを貼るといった活用もできます。一度設定したURLを変更することはできませんが、時期によって伝えたい内容が変わる場合には、Webサイトの内容自体を書き換えれば対応することができます。「THE NAMETAG」を使い、さまざまな情報伝達のコミュニケーションを考えることができるでしょう。

「THE NAMETAG」の仕様とコラボレーションプラン

「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」のサイズは 5cm × 5cmの正方形です。ただ、上部に「HELLO MY NAME IS」の文字が入っているため、文字などを書く面積としては縦4cm × 横5cmほどになります。素材はPVC(ポリ塩化ビニル)で、価格は1枚1,500円(税込)、3枚セットで4,000円(税込)です。

「THE NAMETAG」のサイズは5cm四方の正方形ですが、書けるエリアは縦4cm×横5cmほど

リンク先はWebサイト、SNS、画像など、何のURLでも設定できます。URLの文字列は253文字以内推奨となっていますが、この文字数を超えることはそうそうないでしょう。

もし同じロゴや同一のリンク先を指定した「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」をたくさん欲しい場合には、1枚1枚手書きして設定するのは大変です。そうしたニーズに対しては、コラボレーションプランが用意されています。例えばロゴ画像などオリジナルのデザインを印刷したステッカーを制作したり、特定のリンクをあらかじめ設定した状態で制作したり、その両方を行うことも可能です。また、「THE NAMETAG」に書いたロゴや絵などをNFT化することも可能で、偽造できない唯一無二の価値を付与することができます。

コラボレーションプランは「THE NAMETAG」の公式サイトから問い合わせを
「THE NAMETAG」などを販売するライフスタイルブランド「PARENS」のWebサイト

先にも少し触れたように、「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」は、「PARENS」というライフスタイルブランドのアイテムの一つでもあります。他には「Leather Collection」として「THE WALLET(財布&名刺入れ)」や「THE CARDCASE(カードケース)」、「Apparel Collection」としてTシャツが販売されています。「Leather Collection」にはICチップが組み込まれていて、「Apparel Collection」にはICチップ付きのカードが付属しています。

これらでは、例えばお財布などを落とした際に所有証明ができるほか、誰かにプレゼントする際に送り主がメッセージを添えることもできます。こちらもどのような文面を登録するかというアイデア次第で、プライベートにはもちろんプロモーションなどにも活用できそうです。

まとめ

「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」は、好きな文字や絵などに任意のリンクを設定できるスマートステッカーです。デザインの自由度が高いため作家性やショップ・ブランドなどの個性を発揮しやすく、ICチップを使うという先進的なアプローチで印象づけやすい点がメリットです。また、スマートフォンをかざして1秒でリンク先が表示されるので、見る人の操作性がスムーズだというメリットもあります。そのため、ショップや展示会、アーティストのプロモーションなど、さまざまな場面で活用できるでしょう。

ただQRコードと違い、一見して「スマートフォンをかざすとリンク先が表示されるもの」とは認識されづらくもあります。そのため、直接会った際に見せて口頭で説明したり、「THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)」の近くに「スマートフォンをかざすとWebサイトが見られます」といった案内文を書いておいたりする必要があります。隠しコマンド的にあえて説明をしないといった狙いがある場合以外は、スマートフォンをかざしてもらうための説明をどう伝えるかも含めてコミュニケーションを設計し活用方法を考えるとよいでしょう。

DATA

製品名:THE NAMETAG(ザ・ネームタグ)
価格:1枚 1,500円(税込)、 3枚セット 4,000円(税込)
発売元:UNIT ZERO
商品情報サイトhttps://www.thenametag.net/
公式ECサイト:https://www.parens.net/products/the-nametag

平田順子
ライター・編集者
大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を手がける。近年はデジタルマーケテイング媒体での執筆が増え、クリエイターをはじめマーケターや経営者の方々の取材を手がけている。https://junkohirata.work/
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