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作業が捗る!クリエイティブワークが楽になる作業効率化「Tips」

2025.10.16 Thu

リアルな冊子「ZINE」がZ世代などの若年層に大人気!ZINE作成に役立つTIPS&ツール徹底ガイド

文・画像:塚本建未

ZINE作成に役立つおすすめのツール

ここでは、ZINE制作に役立つツールを「初心者向け」「中級者・ミドルレンジ向け」「上級者向け」の3つのレベルに分けて紹介します。また、過去の関連記事もぜひ参考にしてください。

初心者向け

初心者向けのツール

●Canva
デザイナーではない方も直感的に使えるオンラインツールです。豊富なテンプレートがあり、無料で利用できます。PDF出力してコンビニ印刷する程度なら無料プランで十分ですが、本格的な印刷物としてZINEを作成する場合は有料プランへの移行を検討すると良いでしょう。ただし、外部印刷所への入稿は対応外のケースが多くその点は注意が必要なツールです。

※関連記事:低コストで誰でも簡単にデザインができるオンラインツール「Canva」の基礎知識と使い方

●Adobe Express
Adobeが提供する無料のオンラインデザインツールです。Canvaと同様に初心者や中級者におすすめで、プロ向けの機能も一部搭載されています。

印刷向けの機能は限られていますが、Adobeの他のDTPツールとの連携が強みであるため、外部の印刷所やプリントサービスでも、Canvaで作成したデータよりも柔軟に入稿対応してもらえる可能性があります。
※関連記事:Canva vs Adobe Express:どっちが便利? あなたのスタイルに合う最適なデザインツール徹底比較!

●Figma Draw
無料で使えるベクター描画ソフトで、Illustratorの代替になります。Figma Drawで作成したベクターデータはPDFで出力可能ですが、カラープロファイルなどが印刷用途に最適化されていないため印刷用データ出力には不向きですが、高品質なイラストや素材制作に活用できます。

※関連記事:Figmaがベクター描画機能「Figma Draw」を搭載!Illustratorの代替候補になり得るのかを比較検証

その他のZINE制作初心者向けツール

ツール名種類説明
VSCO写真編集無料/有料。写真の雰囲気調整に特化、フィルターが豊富
Snapseed写真編集無料。Google提供、直感的な操作で高機能な写真加工
Procreateイラスト有料。iPad向け多機能ペイントアプリ、手書きイラスト制作
ScribusDTP無料。オープンソースのDTPソフト、レイアウト調整
GIMP画像編集無料。高機能な画像編集ソフト、Photoshopの代替
Inkscapeベクター描画無料。Illustrator代替、ロゴやイラストのベクター制作
PowerPoint資料作成無料/有料。資料作成ソフト、簡易的なレイアウトと文字組
Googleスライド資料作成無料。オンライン資料作成、複数人での共同編集


中級者・ミドルレンジのクオリティを求めたい場合

中級者・ミドルレンジ向けのツール

プロ仕様のツールに月額費用をかけるのはまだ早いけれど、クオリティを上げたい方におすすめのツールです。

●Affinity
買い切り型のデザインツールです。Adobe Creative Cloudに相当する「Affinity Designer」「Affinity Photo」「Affinity Publisher」があり、ユニバーサルライセンスでお得に購入できます。特に、DTPツールとしてはコストパフォーマンスに優れています。ただし、日本語の縦書きには対応していないため、縦書きZINEには不向きです。

※関連記事:半年間の無料トライアルをスタート! Adobe代替ツールとして期待高まる「Affinity」を徹底解剖

●CLIP STUDIO PAINT PRO
イラストや漫画をZINEに盛り込みたい場合に最適なツールです。CLIP STUDIO PAINT PROは、後述するCLIP STUDIO PAINT EXの導入版にあたります。導入版とはいえ基本的な機能はしっかり揃っており、価格もリーズナブルです。

CLIP STUDIO PAINTは買い切りプランと月額・年額のサブスクリプションプランの両方から選択可能で、iPadなどのタブレット端末で利用できるプラン(こちらはサブスクリプションのみ)もあるため、PCを持っていない方にもおすすめです。
※関連記事:デザイナーこそ使うべきペイントツール「CLIP STUDIO PAINT」をデザイン現場で活用する方法

上級者向け・プロのクオリティを求めたい場合

上級者・プロ向けのツール

プロレベルのZINEを目指すなら、やはり業界標準のツールを選ぶのが賢明です。ここでは、プロの現場でも使われる、ハイクオリティなZINE制作におすすめのツールを紹介します。

●AdobeのDTPツール
プロのクオリティを追求するなら、AdobeのDTPツールが最も適しています。中でも、「Adobe InDesign」は出版業界のデファクトスタンダード(事実上の標準)となっているソフトです。InDesignで作成したデータなら、ほぼすべての印刷所でスムーズに入稿できます。PDF入稿に関しても、あらゆる形式に対応しており、完全な状態で入稿したい場合にもInDesignが最もおすすめです。

また、Illustrator(イラスト・グラフィック)、Photoshop(写真加工)、Acrobat(PDF管理)といったAdobeの他のツールと連携することで、よりハイクオリティなZINE制作を実現できます。特にAcrobatとの連携は、入稿前のプリフライト(最終チェック)をシームレスに行えるため、トラブルを未然に防ぎ、印刷品質を高めるのに役立ちます。

ただし、これらのツールはAdobe Creative Cloudのサブスクリプション(月額・年額制)への加入が必須で、費用は比較的高額です。InDesign単体プランも提供されていますが、こちらもサブスクリプション制です。DTPツールのみのバンドルプランは提供されていない点には注意しましょう。一方で、学生や教職員向けの学割プランが用意されているため、学生のサークル活動などでは安価に利用できる方法もあります。加えて、Adobe Creative Cloudに加入することで、Adobeフォントというサービスが利用できるようになります。このAdobeフォントの中には、モリサワフォントの一部をはじめ、商業誌で用いられる高品質な有料フォントが含まれており、別途フォントライセンスの契約が必要ないので、選択肢や利用範囲は限定的な部分はあるもののプロクオリティを実現するのに非常に役立ちます。

また、編集者やライター向けには、InDesignの機能をテキスト編集や画像配置などに特化した連携ツール「InCopy」も提供されています。InCopyも単体プランのサブスクリプションが必要ですが、InDesignより安価です。例えば、プロのデザイナーにZINEのデザインを依頼し、自身は文章編集に集中したい場合などに、InCopyによる協業は有力な選択肢になるでしょう。

Adobeのツールについては、MdNの他の連載や以下の逆引き辞典などでも詳しく解説されていますので参考にしてみてください。
※関連する他の連載記事:Illustrator逆引き辞典
※関連する他の連載記事:Photoshop逆引き辞典

●CLIP STUDIO PAINT EX
前述したCLIP STUDIO PAINT PROのさらに上位版が「CLIP STUDIO PAINT EX」です。プロの漫画家やイラストレーターが多く利用しており、EXで作成したデータはそのまま印刷所へ入稿することも可能です。そのため、リーズナブルにプロクオリティのDTP環境を手に入れたい方には非常におすすめできます。

CLIP STUDIO PAINT EXも、サブスクリプションプランだけでなく買い切りプランが提供されている点が魅力です。PRO版と同様に、イラストや漫画といったグラフィカルな要素を豊富に盛り込んだZINEを作りたいなら、第一候補となるでしょう。さらに、国産ツールであるため日本語環境にも強く、ZINEのスタイルにもよりますが、テキスト中心のZINE作りでもその表現力を活かせます。
※関連記事:デザイナーこそ使うべきペイントツール「CLIP STUDIO PAINT」をデザイン現場で活用する方法

●Quark Express
かつては冊子制作用のDTPソフトの代表格でしたが、現在はAdobe InDesignにシェアを奪われ、その存在感は薄くなっています。当時よりも規模は縮小していますが、現在も開発・提供は継続されています。

QuarkXPressもサブスクリプション制ですが、Adobe Creative Cloudのように他のソフトと同梱されているわけではありません。そのため、単体で高品質な冊子用のDTPソフトを手に入れたい場合の一つの選択肢となり得るでしょう。数はかなり少なくなっていると思われますが、印刷所によってはQuarkXPressのデータ入稿に対応している場合があります。また、InDesign同様にPDF入稿用の出力は問題なく実行できます。

時にはプロに制作支援を依頼することを検討しよう!
ある程度のZINE販売で制作実費を回収できるレベルになったら、プロのデザイナー、イラストレーター、フォトグラファー、編集者などに制作支援を依頼することも、選択肢の一つに入れてみましょう。特に、表紙などはプロの手に委ねることで大きく印象が変わり、注目度も増すはずです。

全てをプロに依頼できなくても、写真だけプロのフォトグラファーに、表紙のデザインだけプロのデザイナーにといった一点豪華主義的な活用法もあります。また、誌面デザインについても、特集や連載などのフォーマットをデザイナーに作ってもらい、そのフォーマットに沿って毎号テキストや写真を自分たちで流し込むといった方法も有効です。この場合、デザイナーにお願いして、テーマカラーなどのパターン素材をいくつかプリセットとして用意してもらうと良いでしょう。エディトリアルデザインはページ単価で依頼するのが主流なので、依頼するページ数によっては比較的安価に済ませることも可能です。

また、学生で費用捻出が難しい場合でも、芸術系の学部や専門学校で学ぶクリエイターをメンバーに加えるなど、協力を仰ぐことでZINEのクオリティアップが実現できるでしょう。

著者プロフィール

塚本 建未
ライター・編集者・イラストレーター
フリーランスのライター・編集者・イラストレーター。高校はデザイン科を卒業し、大学は、文学部とスポーツ科学部の2つの学部を卒業。フィットネス・トレーニング関連の専門誌で編集者・ライターとしてキャリアを積む。メインの活動の場をWebメディアに移行してからは、ITツール紹介やWebマーケティング分野などを得意領域として活動を続けている。
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