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最新アート&デザイン情報

2025.08.01 Fri

台湾最大のデザイン見本市「2025台湾クリエイティブエキスポ」が台北で開催(8/2-8/10)

政府が文化経済振興を推進している台湾では、今年も台湾の文化部(文科省に相当)が主催する「2025台湾クリエイティブエキスポ(台湾文化創意博覧会)」が開催されます。2010年から毎年開催されてきたクリエイティブ産業の大規模展示会で、台湾文化の牽引と商業展示の役割を担う、台湾最大のデザイン見本市です。

台南で開催された2024年度は、一般・業界関係者を合わせて累計62万人が訪れ、12億元(およそ60億円)もの商取引が行われました。日本をはじめ海外からも多数のブランドが出展するクリエイティブ産業の最先端イベントである「2025台湾クリエイティブエキスポ」の、今年の見どころをチェックしてみました。

今年のメインコンセプトは「水のある風景」

3年ぶりに台北で開催される「2025台湾クリエイティブエキスポ」のメインコンセプトは「水のある風景」。海に囲まれ、豊かな河川に恵まれた島国台湾にとって、水は文化と切り離せない存在です。メインビジュアルや展示を通して、水とともに育まれた台湾の文化生態系が紹介されます。

台湾内外から600を超えるブランドが出展

「2025台湾クリエイティブエキスポ」には大きく分けて「文創ブランド・IPライセンス展」と「文化キュレーション展」があります。台湾最大の展示・会議センター「南港展覽館 1館」で開催される「文創ブランド・IPライセンス展」には、ライフスタイル、文創ギフト、現代工芸、ファッション、サステナブル、オリジナルキャラクター、イラスト関連、デジタルエンターテイメントといったカテゴリに、台湾だけでなく日本、韓国、マレーシア、シンガポール、タイ、アメリカ、ポーランドなど海外から600を超えるブランドが出展します。

一般消費者に向けても開放されるほか、会場ではBtoBのビジネス商談も行われます。海外からの出展者数は昨年に比べ2倍以上に増加し、過去最大となる360件以上のマッチング・商談会が見込まれています。

2024年の「台湾クリエイティブエキスポ」は台南で開催され、累計62万人が訪れました

気鋭のキュレーターらによる文化キュレーション展も開催

台湾カルチャーの発信基地的な役割を担う「松山文創園区」で開催される「文化キュレーション展」は、台湾の歴史的な変遷と現代における水の概念の転換をインスピレーションに、台湾の気鋭キュレーターらによる「水の精霊」「海の情景の島」「霧の領域」「台湾:無限の流れ」という四つの展示が開催されます。さらに、海水浴場をコンセプトにした商業展示「ハーイ!アクアゾーン」、国立台湾工藝研究発展センターによるポップアップショップ「日常+」も登場します。

文化キュレーション展については『「水の風景」をテーマに、水が織りなす台湾の豊かなエコシステムを体感!』で詳しく紹介していますので、そちらも参照してみてください。

日台の出展ブランドに聞いた「台湾クリエイティブエキスポ」の魅力

ここで「2025台湾クリエイティブエキスポ」に出展する日本と台湾のブランドそれぞれに、「台湾クリエイティブエキスポ」の魅力と今回出品予定のアイテムについて教えていただきました。どれも素敵なアイテムで台湾の魅力とデザイン性の高さが垣間見れます。

1. 日本からの出展「セメントプロデュースデザイン」

まずは日本の大阪、京都、東京を拠点に企業のグラフィックデザインやプロモーション、商品開発のプロデュースを手がける「セメントプロデュースデザイン」。5回目の出展となる今年は、再生プラスチックから作ったブラシシリーズの新商品「CRASOU」や、日台共同で開発した二重構造のタンブラー「福虎添藝」などを出品します。BtoBの商談を含め、台湾での販路、行政や企業との交流を深められるのが、このイベントの魅力なのだそうです。

2. 台湾の有名ティーブランド「smith&hsu」

東洋の茶文化を現代のライフスタイルに融合させ、台湾にティーサロンもある有名ティーブランド「smith&hsu」。「台湾クリエイティブエキスポ」を単なる出展の場ではなく、消費者、バイヤー、メディアにブランド哲学を体験してもらう対話の空間と捉え、幾度となく出展してきたのだそう。今年は「Objects That Hold Time 時間を包む器」をテーマに、陶磁器と金属器など日常に静かな時間をもたらす器物を展示予定。

3. 台湾のデザイン事務所「unto」

美術館やギャラリーでもプロダクトが取り扱われている台湾のデザイン事務所「unto」は、今年で3回目の出展。一般消費者との貴重な接点であり、国内外の販路やブランドとのコラボレーションの機会が見い出せることもあって、今年も参加を決めたのだそう。

4. 老舗の木彫り彫刻工房「陳彫刻處」

1926年創業、台中で三代続く老舗の木彫り彫刻工房「陳彫刻處」は、8年ぶり3回目の出展。「消費者や国内外のバイヤーとの交流を通じて、現在の市場の変化やニーズを理解し、自分たちの可能性を広げたい」というコメントを寄せてくれました。

5. 注目のイラストレーター「夏仙」

「台湾クリエイティブエキスポ」には、多くのクリエイターも参加しています。台湾のアートやファッションシーンなど幅広い領域で活躍中のイラストレーター「夏仙」は、7年ぶり2回目の参加。自身の作品に関心を持ってくれる人々との出会いを求めて参加を決めたのだそうです。

6. 台湾発・アジアの越境デザイン通販プラットフォーム「Pinkoi」

最後にご紹介するのは、“Design the way you are.(誰もがデザインを通して理想のライフスタイルを実現できますように)”をコアバリューに掲げる台湾発・アジアの越境デザイン通販プラットフォーム「Pinkoi」。毎年「台湾クリエイティブエキスポ」と連携して、主にオンラインの特設会場を展開。リアル会場まで足を運ぶのが難しい世界中の消費者やプロバイヤーの参加を可能にしています。

今年はオンライン以外に、リアル会場での展示会にキュレーターとして初参加。「台湾クリエイティブエキスポ2025」のメインコンセプト「水のある風景」に呼応して「SEASONED by SEA」と題したオンラインのテーマ特集を実施します。

また、世界中のプロバイヤー向けには専用のページが用意され、AI翻訳を活用した商品の仕様など詳細情報を提供。よりスムーズなコミュニケーションが実現します。
(写真提供:台湾文化部、セメントプロデュースデザイン、smith&hsu、unto、陳彫刻處、夏仙、Pinkoi)

まとめ

今回は、一年に一度開催される、台湾のクリエイティブ産業における最大のデザイン見本市「2025台湾クリエイティブエキスポ」をご紹介しました。一般来場者として楽しめるのはもちろん、今後、クリエイターやブランド、企業としての参加も検討できるのではないでしょうか。実際に台湾の会場を訪れるのが難しい方も、オフィシャルFacebookページでイベントの様子をチェックしてみると良いでしょう。

 2025台湾クリエイティブ博覧会(Taiwan Creative Expo 2025)
✦文化キュレーション展✦
期間:2025年8月2日(土)~8月11日(月)10:00-18:00、最終日は16:00まで
会場:松山文創園区SCCP Taipei 2-5号倉庫
   (台北市信義區光復南路133號、、MRT「国府記念館駅」よりすぐ)
入場料:無料

✦文創ブランド・IPライセンス展✦
一般向け会期:2025年8月7日(木)、10日(日)10:00-18:00
       2025年8月8日(金)、9日 (土)10:00-20:00
       2025年8月11日(月)10:00-16:00
会場:南港展覽館 1館(南港區經貿二路1號、MRT「南港展覽館駅」直結)
入場料 無料

 ✦2025台湾クリエイティブエキスポ 公式サイトおよびSNS✦
オフィシャルサイト:https://creativexpo.tw/en
オフィシャルFacebook:https://www.facebook.com/creativexpo.tw/
オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/creativexpo.tw/

Sponsored by Taiwan Design Research Institute

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