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AIが全自動でプレゼン資料を作成、デザインACがリリースした「プレゼン資料AI (β版)」で資料を作ってみた

2023.07.25 Tue

ACワークス株式会社が運営するデザインACは7月20日、AIを活用した新サービス「プレゼン資料AI (β版)」の提供を開始しました。キーワードを入力するだけで、AIが全自動でプレゼン資料を作成するというツールです。画像が自動挿入され、目を引くデザインのスライドが数分で完成するという手軽さを実際に体験してみました。

「プレゼン資料AI (β版)」について

「プレゼン資料AI (β版)」はプレゼン資料作成の手間を減らし、クリエイターがビジネスの場面で活動する際の助けになるツールです。スライド資料は丁寧に作り込んでいくと、準備時間が際限なくかかってしまいます。読者のみなさんも1枚のスライドを作るために、数時間かかったという経験が少なからずあるかもしれません。

「プレゼン資料AI (β版)」では生成AIのChatGPTを活用することで、資料作りにかかる時間を大幅に削減することをサポートします。具体的にはキーワードを入力することで、内容に合わせた画像を挿入し、テキストも生成してくれるというものです。AIが全てを処理してプロが作ったかのようなプレゼンテーション資料に仕上げるので、デザインの経験やスキルがない人でも、見栄えの良い資料を作成することができます。

また、タイトル・目次・内容を自動で生成するだけでなく、後から自由に編集する機能も備えています。出力形式はPDFやパワーポイント形式が選択できるので、作成した資料をそのまま配布したり、さらに作り込みをしたりと、状況に応じた選択が可能です。なお、資料をダウンロードするには会員登録が必要になりますが、登録費用はかからず、無料で利用できます。

「プレゼン資料AI (β版)」を使ってみた

では実際に資料を作ってみましょう。まずはデザインACにアクセスし、「今すぐプレゼン資料を作成」をクリックして、「プレゼン資料AI (β版)」にアクセスします。資料作成の段階では会員登録をせずに使えるので、誰でも手軽にお試しできます。

作成する資料のキーワードを入力します。今回は「商品を魅力的に紹介するデザインについて紹介する資料」としました。AIに指示するテキストに詳細は書いていませんが、ECサイトやチラシなど、商品を紹介する際に役立つデザインを紹介する方法を紹介する資料を想定しています。画像のスタイルは「写真とイラスト」「写真のみ」「イラストのみ」から選択できます。あとは「プレゼン資料を生成する」をクリックするだけです。とっても簡単なので、本当に資料が完成するのか心配になってしまうほどです。

テキストで資料のテーマを入力するだけ

「AIがプレゼン内容を作成しています」と表示され、進捗を示すパーセンテージが変化していきます。開始から2〜3分ほどすると100%となり、全6ページの「商品を魅力的に紹介するデザインについて」という資料が生成されました。さわやかな見た目で読みやすそうなデザインに仕上がっています。

生成にかかる時間は2〜3分ほど
指定した内容の資料が完成した

2ページ目の目次から、資料の内容を確認していきましょう。「商品の色使い」「商品のレイアウト」「商品の写真」と記載されていて、しっかりとデザインの重要な要素について解説してくれそうです。

次に個別のページを見ていきます。色使いについては「商品の特性やターゲット層に合わせて、適切な色を選ぶことが大切」と原則について言及しつつ、「赤は情熱的でエネルギッシュな印象」と具体的な色の選定基準についても解説されています。テキストについては基本事項をしっかりと掴んでいると言えそうです。

基本的な情報をしっかりおさえた目次構成
テキストの内容も適切と思われる
これが1行のテキスト指示と2〜3分の時間で作られたことに驚く

テキストと合わせて生成される画像についてはどうでしょうか。例えば5ページ目に生成された「商品の写真」について説明するスライドでは、「商品の色や形状を正確に伝えることができるように、撮影技術にもこだわりが必要」といった記載があり、画像には蛇腹折りのパンフレットが表示されています。撮影について言及しているテキストなので、パンフレットのイラストよりはカメラやカメラマンが撮影しているイラストを設置するほうが適切かもしれません。

他にもいくつか不自然な生成カ所があり、「商品の写真は、顧客にとって直接的な印象となります」と説明するテキストの上に、雲に立ち後光を放つ仙人のようなイラストが配置されています。「お客様は神様」という表現があるので、テキスト内容と大きく外れてはいないものの、商品やブランドイメージなどについて説明しているので、より適切な画像は他にもありそうだと思われます。

撮影の説明にパンフレットの画像が使われているなど、やや内容に合わないイメージと思われる部分もある
6ページ目には聴衆へのお礼のスライドが用意されていた

ただし、生成されたイメージやデザインに不満がある場合は、簡単に変更することができます。左側のツールバーにある「イラスト」をクリックすると、たくさんのイラストが表示され、新しいイラストを追加できるのです。

ここではカメラの画像を選択し、左側のパンフレットのイラストを差しかえました。画像サイズの変更や配置位置については、ガイドが表示されるので、簡単に調節することができます。

クリックするだけでイラストを追加できる
ガイドが出るので画像サイズや配置調節も簡単

「プレゼン資料AI (β版)」の感想 

「プレゼン資料AI (β版)」は資料のテーマに関するテキストを入力して生成ボタンを押すだけなので、かなり手軽な操作感でした。簡単すぎるので、ちゃんとした資料が作成できるのか心配でしたが、生成された資料を見てみると、完成度の高さに驚きました。資料のデザインや、資料の構成、生成されるテキストと画像など、いずれもクセがなくとても使いやすい内容となっています。 

場面によってはほとんどこのまま使用することもできそうですし、さらに作り込んだ資料にしたり、独自のテイストを出すためにカスタマイズしたりと、調節しながら使うことができます。上記で紹介したようにテキストやイラストの差し替えはもちろん、その他にもグラフ挿入やペンツールを使った図形作成など、とても細かなカスタマイズが可能です。無料会員登録をすることで、編集途中でもデザインを保存しておくことができます。 

同程度の資料を一から用意しようとすると、デザインだけでなく情報の調査なども必要になるため、数時間は余裕でかかってしまいそうですから、かなりの時間短縮になるツールとして期待できそうです。また、情報がまとまった段階から資料作成を開始でき、トーナメント戦のシード権のような有利な状態で作業に着手できるため、これまで以上にクリエイティブな資料作りに挑戦することができるかもしれません。

「プレゼン資料AI (β版)」は資料作りのレベルを数段上げられるお助けツールになりそうです。無料で誰でも使うことができるので、ぜひ試してみて下さいね。

関連ページ:「プレゼン資料AI (β版)」の紹介 

デザインAC  
URL:https://www.design-ac.net/  
2023/07/25

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