ノートPCは、一般的に画面の視野角は広いほうがよいとされています。斜め方向から見た時に画面が暗くなったり色が変わったりすると、見づらいことこの上ないからです。廉価なパネルはこうした傾向が強いため、製品の良し悪しを示すバロメーターとして見られることもあります。
もっとも環境によっては、斜め方向からはあまり見えすぎると困る場合もあります。特に、外出先でノートPCを使っていて、周りにたくさんの人がいる場合は、セキュリティ的にあまり好ましくありません。電車の中でノートPCを広げ、無警戒に業務資料を広げている人を見かけて、不用心さに驚いた経験のある人もいるのではないでしょうか。
今回紹介する覗き見防止フィルターは、視野角が狭い状態を、人為的に作り出せるアイテムです。製品自体は古くから存在しますが、かつては高価な品だったため、利用経験のある人はそれほど多くはないのではないでしょうか。今回はメーカーから実機を借用し、実際に見え方がどう変わるかをチェックしました。
本製品は画面保護フィルターの一種ですが、画面をキズから保護する役割に加えて、画面の視野角を制限する機能を備えています。これをノートPCに取り付けると、水平垂直約170°ほど見えていた視野角が、約60°に制限されるようになります。
60°と言えば、電車の中で膝の上にノートPCを乗せて作業していたとして、隣の席からだと端がギリギリ見えるか見えないかといったところです。一般的なカフェではもう少し隣席との間隔は広いため、画面全体がほぼスモークがかかった状態になり、画面の内容が覗き見られる可能性はほぼなくなります。
以下は実際に、フィルタのあり・なしに分けて15°ずつ角度を変えつつ撮影したものですが、30°くらいを境に端のほうから暗くなっていき、60°ではほぼ見えなくなっているのが分かります。正面から見ている限り、見づらくなることはないため、ふだんから装着したままにしておけます。暗く感じるようであれば、そのぶん画面の輝度を上げれば済みます。
ノートPCへの取り付けは、3通りの方法が用意されています。どれも両面テープを使うことに変わりはないのですが、画面に直接貼って見た目をスッキリさせられる(ただし画面の一部が覆われる)方法、画面の四隅を押さえる方法、フィルタを上から抜き差しできるようレールに相当する部品を取り付ける方法の3つです。
どれがよいかは好みによりますが、同種製品では取り付け方法はひとつしかないことがほとんどですので、選択肢があるのは親切です。スマホの保護フィルムのように全面が吸着するのではないので、空気が抜けずに困ったり、貼り付けに失敗してダメにするというトラブルもありません。
製品のラインナップはノートPCの画面サイズ別に分かれており、多くの製品は既成のサイズでフィットします。視野角を狭くする以外にも、ブルーライトカット機能や抗菌効果もあるほか、反射防止効果もあるので、ギラつきが気になる場合にも効果的です。またタッチ操作にも対応しています。
気をつけたいのは、覗き見防止の効果は、左右方向にのみ発揮されることです。上下方向にはほとんど影響がないため、肩越しに覗き込まれた場合、画面の内容はほぼそのまま見えてしまいます。すべての席が同じ方向を向いているカフェなどでの利用は、注意する必要があります。
こうした製品はかつては1万円を超えることもざらだったのですが、近年は低価格化がすすみ、数千円で入手できるようになりました。今回紹介したのは新製品であるためか、実売6千円台と少し高めですが、主要な機能を網羅しており、選ぶだけの価値は十分にあります。
また製品自体も進化しています。かつての覗き見防止フィルタはモアレが発生して文字が読み取りづらくなることもありましたが、今回試した限りではそうしたこともないようです。また画面とベゼルの段差にはまるように取り付けるため、厚みがあってノートPCが閉じれないこともなく、装着したまま画面を閉じて持ち歩けるのも利点です。
購入にあたって気をつけたいのは、最近のノートPCに増えてきているアスペクト比3:2の画面に対応するラインナップは、今回のシリーズには存在しないことです。画面サイズだけを見て製品を購入すると、縦横の比率が違っていて取り付けられない悲劇に遭遇しかねませんので、購入にあたってはその点のみ注意したいところです。
- DATA
製品名:EF-PFK14W(14インチワイド用)
実売価格:6,545円
発売元:エレコム
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B09LHC67SZ/
2022.02.15 Tue