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YAMAGIWA、三澤遥氏が表紙デザインを手掛けた照明総合カタログを発行

2024.06.17 Mon

「YAMAGIWA LIGHTING 2024-2025」表紙

株式会社YAMAGIWAが、照明総合カタログ「YAMAGIWA LIGHTING 2024-2025」を発行しました。JAGDA新人賞2017の受賞者で、2023年に第25回亀倉雄策賞も受賞した三澤遥氏(日本デザインセンター三澤デザイン研究室室長)が表紙デザインを手掛けています。

「The Art of Lighting」を掲げる企業

YAMAGIWAは、オリジナル照明をはじめ世界の照明・家具ブランドの輸入と販売、照明計画を展開している企業です。1923年に創業した老舗で、日本の照明業界におけるパイオニアとして革新的な照明器具・技術を追求してきました。

2023年に創業100周年を迎えたYAMAGIWA(100周年記念ロゴは佐藤卓氏がデザイン)

「The Art of Lighting」というタグラインを掲げ、美しい暮らしと社会の実現に向けて、光が生み出す美しい情緒的価値を社会に提供し続けています。

YAMAGIWA Webサイトより
https://www.yamagiwa.co.jp/

2024年6月に発行された「YAMAGIWA LIGHTING 2024-2025」は、“空間づくりの可能性” を広げる豊かなラインナップが掲載されたA4判の照明総合カタログです。704ページの大ボリュームで、3,117点が収録されており、そのうち265点が新商品となっています。

このカタログは、YAMAGIWAのWebサイトでも閲覧が可能です。多彩な美しい照明器具の数々を堪能できることはもちろん、YAMAGIWAの社史やこだわりの紹介、デザイナー紹介、ブランド紹介のページなども含め、見応えのある1冊に仕上げられています。

印象的な表紙をデザインした三澤遥氏

表紙の印象的なデザインは、三澤遥氏が手掛けました。三澤氏はデザインに興味を持つ人たちにはお馴染みのデザイナーです。武蔵野美術大学の工芸工業デザイン学科を卒業後、人気デザインオフィスのnendoを経て、2009年から日本デザインセンター原デザイン研究所に所属し、2014年に三澤デザイン研究室としての活動を開始しました。

三澤遥氏

三澤氏は、“ものごとの奥に潜む原理” を観察し、実験的なアプローチによってそこから引き出した “未知の可能性” を視覚化する試みを続けています。また、2022年には母校である武蔵野美術大学の准教授にも着任しています。

心象の光をビジュアル化したデザイン

今回の依頼があった最初の頃に三澤氏は、亀倉雄策氏が手掛けたYAMAGIWAの一連のポスターを見る機会があったそうです。大胆な構図や鮮やかな配色のデザインの中でも特に「紫色、青色、緑色、黄色の細線を黒色の電球の輪郭に沿って重ね描いた表現が、私の脳裏に焼き付いています」と語っています。

三澤氏が手掛けた表紙デザインのいくつかの提案の中で、選ばれたのは「心象の光をビジュアル化」したデザインでした。三澤氏曰く「亀倉氏のYAMAGIWAのポスターに感化されたゆえの表現」で、黒+特色3色の計4色の版を重ねたグラデーション表現が行われています。

特色を含む計4色の版の刷り重ねでグラデーションを表現(部分拡大)

さらに、表紙と背表紙が同時に見える角度から眺めると、透明の立体が現れるという凝った仕様も採用されました。この表紙デザインでは「照明器具にとどまらず、暮らしや文化を想像しながら光を探求し続けるYAMAGIWAの姿勢」が表現されています。

* * * * * * * * * *

今回のカタログの表紙は、心象の光をビジュアル化したグラデーションで「光の表情や空間の広がり」が表現されています。“照明” の具体的なビジュアルではなく、抽象的な表現です。YAMAGIWAが “デザイン” をいかに大切に考えている企業であるかも十分に伝わってくる1冊となっています。


株式会社YAMAGIWA
URL:https://www.yamagiwa.co.jp/
2024/06/17

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