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アート/イベント

老舗の若林佛具製作所が紙の専門商社の竹尾とタッグを組んだ「かみと祈り -Paper Altar-」展

2024.05.28 Tue2024.05.31 Fri

紙の専門商社の株式会社竹尾の淀屋橋見本帖店内にあるギャラリースペースで、2024年6月23日(日)まで「かみと祈り -Paper Altar-」展が開催中です。京都で長年にわたって仏壇・仏具の製造を手掛けてきた老舗の株式会社若林佛具製作所による4つの新製品が披露されています。

木材ではない素材の可能性を探求

若林佛具製作所は、1830年(天保元年)に京都で創業した仏壇・仏具メーカーです。多くの職人と一緒に、寺院用の仏具から内装工事・家庭用の仏壇の製作まで手掛けています。

同社が使命として掲げているのは、「工芸の技術を育て、高め、次の世代へ継承する」ということと、「手を合わせる心と文化を守る」ということです。長きにわたって培われてきた技術をもとに、近年では全国の国宝・重要文化財など歴史的建造物の修理も手掛け、仏具職人の技術を生かした新規事業やオリジナルブランドの開発にも取り組んでいます。

「Paper Altar」の開発は、若林佛具製作所が仏壇の主材料として木材以外の素材の可能性を探っていたことから始まりました。そこから竹尾とともに、紙を主な素材とした “新しい祈りの形” の実現に向けたプロジェクトが発足します。

三澤遥氏と鬼木孝一郎氏がデザイン

同プロジェクトでは、デザイナーに三澤遥氏(日本デザインセンター)や鬼木孝一郎氏(鬼木デザインスタジオ)を迎え、2023年9月に東京の竹尾 青山見本帖でプロトタイプが発表されました。その発表を経て、正式発売されることになったのが、今回の竹尾 淀屋橋見本帖での展覧会で紹介されている4つの製品です。

「Paper Altar」の販売は、若林佛具製作所の京都本店やECサイトで実施され、展覧会の会場となる竹尾 淀屋橋見本帖での店頭販売はありません。「かみと祈り -Paper Altar-」展は、紙ならではの “新しい祈りの形” を実際に間近で見られる場となります。

会場の様子

美しい佇まいの4つの製品が正式発売

「Paper Altar」のラインナップには、121,000円(税込)の「white cube」、187,000円(税込)の「積み具」、148,500円(税込)の「KAI[小]」、110,000円(税込)の「TOH」があります。「white cube」と「積み具」のデザインは三澤遥氏、「KAI」と「TOH」のデザインは鬼木孝一郎氏が担当しました。

繊細であったり持ち運びがしやすかったりと、いずれも紙の特徴がデザインに反映されており、従来の木材による仏壇・仏具とは違う方向性での美しい佇まいです。発売アイテムには、それぞれ「OK ACカード」「GAファイル」「ハイピカE2F」「NTラシャ」などの紙が用いられています。

「Paper Altar」発売アイテム
 デザイン使用紙
「white cube」三澤遥氏OK ACカード
「積み具」三澤遥氏GAファイル
「KAI」鬼木孝一郎氏ハイピカE2F など
「TOH」鬼木孝一郎氏NTラシャ など

若林佛具製作所の「Paper Altar」の特設ページでは、各アイテムの詳細やデザイナーからのコメントが掲載されています。そちらも展覧会とあわせて必見です。なお、今回の展覧会は、大阪の街を舞台にした周遊型のイベント「Osaka Art & Design」のプログラムの1つとして開催されています。

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■期間:
2024年5月24日(金)~6月23日(日)

■開催場所:
竹尾 淀屋橋見本帖
大阪府大阪市中央区今橋4-1-1 淀屋橋odona 1F

■問い合わせ先:
株式会社若林佛具製作所/株式会社竹尾
url. https://www.wakabayashi.co.jp/
url. https://www.takeo.co.jp/

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