デジタル技術で浮世絵をダイナミックに躍動させた展覧会「動き出す浮世絵展 KAGOSHIMA」

2024.07.19 Fri

2024年7月19日（金）から9月1日（日）まで、鹿児島県歴史・美術センター黎明館にて「動き出す浮世絵展 KAGOSHIMA」が開催されます。2023年の名古屋での開催で8万人超を動員した没入型の展覧会です。立体映像によって浮世絵の世界を体感できます。

【目次】

ダイナミックな浮世絵の世界を体感
プロデュースを手掛けた「一旗」
デジタルだけではない浮世絵の展示＆解説

ダイナミックな浮世絵の世界を体感

本展は、葛飾北斎／歌川国芳／歌川広重／喜多川歌麿／東洲斎写楽／歌川国貞といった世界的にも高く評価されている浮世絵師たちの300点以上の作品がベースとなっています。立体的な映像空間で浮世絵の世界に没入できる体感型の展覧会です。浮世絵師の作品をもとに、3DCGアニメーションやプロジェクションマッピングを駆使して、グラフィカルなデジタルアート作品が描かれました。

好評を博した名古屋での開催の後、2024年4月〜6月にはイタリアのミラノでも開催されています。西洋の画家にも影響を与えた浮世絵は世界でも評価が高く、その浮世絵を新たなスタイルで鑑賞できる注目の展覧会です。

プロデュースを手掛けた「一旗」

今回の鹿児島での展覧会は、MBC南日本放送が主催し、テレビ愛知と株式会社一旗が企画・制作を手掛けています。

一旗は、名古屋と東京を拠点としているデジタルクリエイティブカンパニーです。プロジェクションマッピングやイマーシブミュージアム、デジタルインスタレーション、3DCGアニメーション、VR・AR・メタバースなどのデジタルコンテンツを得意とし、それらのデジタル技術を地域の文化観光資源や日本の伝統文化と掛け合わせた表現を展開しています。

一旗の公式YouTubeチャンネルでは、「動き出す浮世絵展 NAGOYA」のコンセプトムービーや、ミラノ開催の様子などを撮影した美しい動画も公開中です。なお、今回の展覧会は会場内の全てが写真・動画の撮影もOKとされています（三脚や自撮り棒などの使用は不可）。

空間体感！動き出す浮世絵展 NAGOYA コンセプトムービー Ukiyoe Immersive Art Exhibition NAGOYA Concept Movie（YouTubeより）

デジタルだけではない浮世絵の展示＆解説

「動き出す浮世絵展」の公式Webサイトでは、展覧会に使用された浮世絵の一部が紹介されています。葛飾北斎の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」や「富嶽三十六景凱風快晴」、歌川国芳の「相馬の古内裏」、歌川広重の「名所江戸百景大はしあたけの夕立」、喜多川歌麿の「婦女人相十品ポペンを吹く女」、東洲斎写楽の「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」や「市川蝦蔵の竹村定之進」など、多くの人がこれまで1度は目にしたであろう有名な作品が数多く含まれています。

本展では、デジタル展示のほかに、江戸時代に刷られた有名な浮世絵や復刻版の浮世絵も展示されます。浮世絵の歴史、江戸の文化、浮世絵師たちについても解説されており、浮世絵の世界に詳しくもなれる有意義な展覧会です。