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テクノロジー

キヤノン、Apple Vision Proで視聴可能な “空間ビデオ” を作れる3D撮影用レンズを開発

2024.07.03 Wed

「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」

キヤノン株式会社が、「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」の開発を進めていることを2024年6月に発表しました。“空間コンピューター” として新たに登場した「Apple Vision Pro」で視聴できる3D映像の撮影が可能なレンズです。

Apple Vision Proと “空間ビデオ”

「Apple Vision Pro」は、2023年のApple社の開発者向けイベント「WWDC23」で発表され、2024年6月28日(金)に日本国内での販売も開始されました。ゴーグル型のデバイスで、空間を作業スペースにする新たな操作体験をもたらします。

ついに日本国内でも販売が開始された「Apple Vision Pro」

そのコンセプトがどのくらい普及するのかは定かではありませんが、意欲的な方向性を打ち出した注目の製品であることは間違いありません。現実空間へとデジタルコンテンツをシームレスに融合し、没入感の強い奥行きのある3Dの “空間写真” や “空間ビデオ” も撮影でき、2D画像から “空間写真” への変換もできます。

空間を作業スペースにする「Apple Vision Pro」の利用イメージ

「WWDC24」の基調講演でも紹介されたレンズ

よりプロフェッショナルな層に向けたApple社製品以外での入力機器として、キヤノンから発表されたのが「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」レンズです。“空間ビデオ” に対応するApple社認定の製品で、2024年の「WWDC24」の基調講演の中でも紹介されていました。

キヤノンは、手軽に3D映像の撮影を楽しみたいユーザーのニーズに応えるべく、2021年に3D・VR映像撮影システムの「EOS VR SYSTEM」を立ち上げました。今後もApple社との連携も含めて「EOS VR SYSTEM」を強化し、2D映像とは異なる表現領域として、3D映像制作に挑戦するユーザーの創作ニーズに応えていくことを発表しています。

“空間ビデオ” のイメージ

APS-C対応で発売時点では「EOS R7」での利用が可能

「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」は、2024年内の発売を目標としています。人間の有効視野に近いとされる約60°の画角(35mm判換算で焦点距離35mm相当)で撮影できるレンズです。AF機構を搭載しており、初心者も手軽に3D映像を撮影でき、「一般的なRFレンズと同様の操作感」とされています。

このレンズはAPS-Cサイズのカメラに対応し、発売時点での対応カメラは2022年6月に登場した「EOS R7」です。発売同時期に公開予定のファームウェアの適用が必要となります。撮影した映像を「EOS VR Utility」アプリで「空間ビデオ」の映像フォーマットに変換することで、「Apple Vision Pro」で視聴できる “空間ビデオ” になります。

「EOS R7」への装着イメージ

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“空間ビデオ” は、さまざまなシーンの臨場感のある追体験をユーザーに提供します。人物や動物、旅先での風景などを、奥行き感のあるリアルな3D映像で楽しむことができます。なお、「EOS VR Utility」アプリはmacOSに対応し、一部のサービスは有償です。

キヤノン株式会社
URL:https://cweb.canon.jp/eos/
2024/07/03

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