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ITライター・山口真弘の気になるグッズラボ

2024.01.09 Tue

他の製品とは異なる、Apple純正品のとある特徴とは?

最大240Wまで対応、将来も安心して使えるApple純正USB-C充電ケーブル(2m)を詳しくチェック

文:山口真弘

iPhone 15が従来のLightningからUSB Type-Cに置き換わったことで、現行のiPhoneおよびiPadのほぼすべてが、USB Type-Cによる充電が可能になりました。製品に同梱されるケーブルも、両端ともにUSB Type-Cのコネクタを採用したケーブルに差し替えられています。

実はApple製のUSB Type-Cケーブルは、少しずつ仕様に違いがあります。その中でも、最近になって発売された2mタイプのUSB Type-Cケーブルは、他の製品とは異なる、とある特徴を備えています。今回はその秘密について、iPhoneやiPadに同梱されるケーブルと比較しつつチェックしていきます。

なお比較対象のUSB Type-Cケーブルは、iPhoneは「iPhone 15 Pro Max」、iPadは「第10世代iPad」に付属するケーブルを使用しています。世代やロットによっては仕様が若干異なる可能性があることをご了承ください。

パッケージ。240W対応であることが表示されています
両端USB Type-C仕様。長さは2mとかなりあります

一般的に、iPhoneやiPadに添付されるケーブルは、長さが1m前後であることがほとんどです。そのため、ディスプレイの背後をぐるっと1周させるような配線では長さが足りず、今回紹介するような2mのケーブルが必要になります。

製品自体は、ケーブルの両端がUSB Type-Cという、見た目は何の変哲もないUSB Type-Cケーブルですが、手に取ってすぐわかるのは、ケーブルの表面がメッシュ状になっていることです。通常のビニールタイプの表面と異なり、折り曲げに強く、また汚れにくい特徴があります。

これはiPhone 15シリーズに添付されているUSB Type-Cケーブルと同じ仕様ですが、本製品のほうが径はやや太めです。とはいえAppleのケーブルはもともと市販品と比べて細いため、やや太いといっても、市販品との比較ではそれほどネックにはなりません。

Apple製USB Type-Cケーブルのコネクタとしてはかなり大柄
ケーブルは編み込み仕様。頑丈ですがそのぶん固め

もうひとつの違いとして、USB Type-Cのコネクタを覆う樹脂部分が、製品同梱のUSB Type-Cケーブルに比べて、ひとまわり大柄であることが挙げられます。

Apple純正のUSB Type-Cケーブルは、コネクタを覆う樹脂部分が市販のUSB Type-Cケーブルよりもコンパクトなため、iPhoneやiPadに保護ケースを付けた状態でも、差し込む時に干渉しにくいというメリットがあります。

しかし、この2mタイプのケーブルはコネクタの直径部分が一回り大きく、市販のUSB Type-Cケーブルとサイズはそう変わりません。コネクタ部分がコンパクトであることに魅力を感じてケーブルを選ぼうとしている場合は、気をつけたほうがよさそうです。

iPad添付ケーブル(左)に比べるとゴツく大柄です
ハウジング部も本製品(右)のほうが圧倒的に厚めです
iPhone 15付属ケーブル(右)と比べても明らかに大柄
とはいえ市販の100W対応ケーブル(右)よりはコンパクト

ではなぜ、製品同梱のUSB Type-Cケーブルと比べてコネクタ周囲の樹脂部分は大柄で、ケーブルも固く太いのでしょうか。それはこのケーブルが、最大240Wまでの給電に対応するからだと考えられます。

iPhoneやiPad、さらにはMacBookは、USB PDと呼ばれる急速充電の仕組みに対応しています。この急速充電は何段階かのスピードがあるのですが、iPhoneやiPadは60Wもあればフルスピードで充電できるため、ケーブルを選ぶ場合も、スペックにそれほどこだわる必要はありません。製品に同梱されている細いケーブル(60W対応)で十分です。

しかし、これがMacBookともなると60Wでは足りないこともしばしばで、また将来的にはさらに高いワット数での充電が行える製品が登場する可能性が大です。現行のUSB PDの規格で最大出力の240Wに対応したこのケーブルであれば、そうした場合も、最速のスピードで充電が可能です。

USB PDでは、充電器と本体に加えて、ケーブルについても、その速度での充電に対応している必要があり、低スペックのケーブルを用いていると、本来のパフォーマンスを発揮できません。しかし本製品ならば、おそらく数年スパンで不満を感じることはないはずで、いまこの製品を選んでおくのは、賢い選択と言えます。

コネクタ周囲の樹脂部分は大柄ながら汎用性は抜群です
iPhoneはもちろんさまざまなUSB Type-Cデバイスで使えます

以上のように、製品同梱のケーブルよりも、コネクタ部分が若干大きく、かつケーブルの径が太いことさえ許容できれば、将来性は抜群で、長期にわたって使える一品です。Appleの純正品ゆえ値段はややお高めですが、市販のUSB Type-Cケーブルではあまりお目にかからないホワイトというカラーリングも含めて、環境を整えたい人にはお勧めできます。

また、今回はApple製デバイスをメインに紹介しましたが、USB Type-Cは汎用的な規格ということもあり、このケーブルひとつあればAndroidやWindows PCまで幅広く対応します。あらゆる用途に使えて耐久性は高く、また将来性も十分なケーブルとして、ひとつ持っておくとさまざまなシーンで活躍してくれるでしょう。
 

DATA

製品名:240W USB-C充電ケーブル(2 m)
実売価格:4,780円
発売元:Apple
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CHXN6ZND/

著者プロフィール

山口真弘
ITライター
PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など
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