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Photoshopド定番チュートリアル

2021.07.12 Mon2021.10.15 Fri

光の反射を表現する

作例制作:マルミヤン 編集:山口優

Photoshopで光源を作って、被写体に光を反射させる表現方法をご紹介。自然な合成写真にする場合や、グラフィックのアクセントなどさまざまな場面で利用することができます。*本連載はPhotoshopで作る定番グラフィックの制作工程を一から手順通りに解説するHow to記事です。

■使用する機能「光彩(内側)」「光彩(外側)」「グラデーションオーバーレイ」「描画モード」

1.光源と対象物を配置する

まずは光を反射させる対象物(ここでは石膏像)を配置する。新規ファイルを開いて塗りつぶしツールを選んだら、ツールパネルで[描画色]を黒に設定したあと(図1)、画面上をクリックして黒く塗りつぶす(図2)

図1
図2

続いて石膏像の画像を開き、オブジェクト選択ツールなどで石膏像の輪郭に沿って選択範囲を作成したら、コピー&ペーストで黒く塗りつぶしたレイヤーの前面に配置する(図3)

図3。オブジェクト選択ツールで被写体を囲むようにドラッグすると、被写体の輪郭に沿って選択範囲が作成されるので、それをコピー&ペーストして配置した

同様に、光源となるモチーフをコピー&ペーストで最前面に配置したら(図4)、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“光彩(内側)...”を[描画モード:乗算]、[不透明度:50%]、[ノイズ:7%]、[光彩のカラー]を赤色、[サイズ:9px]に変更する(図5)

図4
図5。初期設定から[描画モード:乗算]、[不透明度:50%]、[ノイズ:7%]、[光彩のカラー]を赤色、[サイズ:9px]に変更する

さらにレイヤースタイルの[光彩(外側)]を選択して[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[ノイズ:7%]、[光彩のカラー]を赤、[スプレッド:20%]、[サイズ:180px]、[範囲:65%]に変更して適用する(図6)。これで赤く発光するモチーフが表現できる(図7)

図6。初期設定から[光彩(外側)]を選択して[描画モード:通常]、[不透明度:100%]、[ノイズ:7%]、[光彩のカラー]を赤、[スプレッド:20%]、[サイズ:180px]、[範囲:65%]に変更して適用する
図7

2.石膏像の色合いを変更する

光源となるモチーフの色に合わせて、石膏像の色合いを調整する。まず、レイヤーパネルで石膏像のレイヤーを選択したあと、レイヤーメニュー→“レイヤースタイル”→“グラデーションオーバーレイ...”を選び、[描画モード:焼き込みカラー]、[不透明度:75%]、[逆方向]をオン、[角度:0°]に変更する。

続いて[グラデーション]のカラーバーをクリックして「グラデーションエディター」を開いたら、左側のカラー分岐点をダブルクリックして「カラーピッカー(ストップカラー)」を表示し、深紅(ここでは、[R:191、G:0、B:0])に変更(図8)

図8

同様に右側のカラー分岐点を黒に変更する(図9)

図9

これにより赤から黒のグラデーションができるので(図10)、[OK]をクリックして適用すると石膏像が赤みを帯びた色合いになる(図11)

図10。赤から黒のグラデーションを設定するのがポイント。また、[角度]は光源の位置を考慮して設定する。ここでは真横にあるので[角度:0°]に設定している
図11

3.光の反射を表現する

レイヤーパネルで石膏像のレイヤーサムネールをCommandキー+クリック(Macの場合。WindowsではCtrlキー+クリック)して選択範囲を作ったら(図12)、新規レイヤーを石膏像のレイヤーの前面に作成し、ブラシツールで光源の向きなどを考慮しながら光が反射している部分を白く塗っていく(図13)

図12
図13。ブラシツールはソフト円ブラシを選び、ボケ具合がちょうどよくなるよう[直径]や[硬さ]を調節して光の反射を描いた

次にCommand+Dキー(WindowsではCtrl+Dキー)を押して選択範囲を解除したら、レイヤーパネルで光の反射のレイヤーを[描画モード:オーバーレイ]に変更(図14)。このレイヤーを複製して[不透明度:50%]に設定する(図15)

図14。[描画モード:オーバーレイ]に変更することで石膏像の光源側を少し明るくできる
図15。この時点のレイヤーの状態

ここでは、さらに背景にラインを引いてアクセントをつけたり、文字要素を配置したりして完成とした(図16)

図16。完成ビジュアル。最後にいくつか装飾を足した

制作者プロフィール

MARUMIYAN(マルミヤン)
グラフィックデザイナー/イラストレーター
2007年より「マルミヤン」(Marumiyan)名義で、福岡を拠点に活動を開始。雑誌、広告、CDジャケット、パッケージ、アパレル、プロダクト、Webなど、様々な媒体で活動を行う。人物や植物、動物、建物など、様々なアイコンをグラフィカルに組み合わせ、洗練された作品作りを目指す。また “FOUR DIMENSIONS WORLD” をテーマとした作品も精力的に制作している。2008年「FUNKY802 digmeout」オーディション通過。https://marumiyan.com/
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