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クリエイターのライフハック できる人の仕事術を盗め。


第11章 勝手広告クリエイター神酒大亮のライフハック

第5回 地方在住クリエイターが重要になる!


こんにちは。勝手広告のつくり方に引き続き、今回のテーマは「地方在住のクリエイターが重要になる!」です。東京出身のクリエイターにはあまり関係ないと思われるかもしれませんが、猫もしゃくしも東京に出て来ないと成功できないなんて、そんなのは理不尽な気がします。1年の半分は海の見える田舎暮らし。そんな生活なんていかがでしょうか?



[プロフィール] 神酒 大亮(みき だいすけ)
1975年、熊本県出身。株式会社ムービーインパクト代表取締役。
クリエイター集団θproject代表。映画監督、フリーの映像ディレクターを経て、YouTubeで発表した勝手広告が話題に。YouTubeで公開中の動画は8 2万v i ewを記録。新作映画「サイクロプスの涙」編集中。


クリエイターは地方でも生活できる?


まるでシニア向けセカンドライフのすすめみたいな書き始めですが、みなさんはどんな暮らしがしたいですか。
 
季節感が違いますが、沖縄の宮古島に行った時の写真です。写真では再現しきれないエメラルドグリーンの海。こんなところで暮らしたいと本気で思いました。お金持ちになれれば引っ越せるかなぁ…なんて思いましたが、そんなお金どこから湧いてくるというのだ…。




不動産業でも始めるか。いやいや、自分は映
像作家だから映画作って一発当てるか。なんてアホな自問自答をしたこともあります。でも実際問題、お金を貯めて 引っ越しても働かなければいつか貯金はなくなるでしょう。地方(宮古島)でも今と変わらないだけの映像の仕事があれば引っ越しも出来るかも!そう思うよう になって来ました。

でも、すでに島には同業者さんもいるだろうし。引っ越した私に仕事はあるんでしょうか。私に作れる動画は人物が出て来てアホなことをやる動画です。お先真っ暗。

ん? でも綺麗な海のまっただ中でアホな動画はオモシロそうなんだけど…




チームがいれば、どこへでも行ける


クリエイターチームθproject
私は学生時代、広島でクリエイターチーム「シータプロジェクト」を作り、ラジオ番組を持ったり、テレビ番組やCMを作らせていただいていました。10人程のチームだったのですが、何を思ったか皆でまとまって東京に引っ越すことにしました。2トントラックにパソコン、カメラ、洋服、食器、家具、夢(笑)を詰め込んで、広島?東京を徹夜でドライブ。危険でした。何の当ても無く東京にでてきて、全くの手探り状態。広島でのシータの活躍など誰も知る由もなく相手にされませんでした。でも息苦しさを覚えるとか、東京は砂漠だと思うとか、そういうことはありません。それは仲間がついて来てくれたからだと思います。

もし単身で来ていたとしたら辛かっただろうなぁ。映像制作に最も大切なのは、優秀なチーム(仲間)がいること。仲間がいれば、沖縄でも、北海道でも、宇宙でも、どこにいても制作できます。都会にいるからって本音で戦える仲間なんて滅多に作れるものではありません。


全国で育っているクリエイター、行き先は?


いま、全国にクリエイターを養成する学校が多数あります。毎年数千人が卒業されていますが、純粋なクリエイティブだけの就職先はどれほどあるのでしょうか。映像制作会社でパッと調べてみたら、新卒募集企業262社のうち230社が東京に集中していました。びっくりです。みんな卒業後どこに行ってるのだ?

なんで?


仕事が都市に集中しているからでしょうね。
やっぱり、海の見える生活は遠い日の夢なのか。

何でそこまで極端に集中してしまうのか。逆に言えば、どうして地方にはクリエイティブな仕事が無いんだろう。
シャッター街とか過疎化とか、最近問題になってますが、空洞化する街に客を集めようとしている人に言いたい。「客を寄せるんじゃなくて発信するという新発想が大事ですよ。」
もったいないですよ。客寄せにばかり気が行ってて、知らず知らず優秀な地元のクリエイターを東京に「輸出」してしまうのは。
人材ではなく、コンテンツを輸出したらいいのに。

私なら海から贈るアホな動画を輸出します。

地域活性化とクリエイティブ。実はとっても近い距離にあるんです。
次回は、さらに掘り下げて書いてみようと思います。おたのしみに?



今回より地方在住の映像系クリエーターのお話を11章の続編として開始します。
次回をお楽しみに!


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