注目させるデザインの掟 |
オリジナリティのあるロゴを生かして目を引かせる |
Design | デザインで押さえておくべきこと |
装飾的なロゴをメインに配置する |
文字に装飾的な要素を加えて、独創的なロゴを用いると、注目を集めることができる。メイングラフィックとして構成すると、さらに強調されて効果的だ。背景に、温かみのある質感を用いているのもポイント。
POINT 1
基となる文字を変形して、ロゴを作成している。特徴的なロゴを用いる場合は、ロゴの装飾部分などをじゃましない、すっきりとした背景にするといい
POINT 2
インクのにじみを素材として使用。インクのレイヤーの[描画モード]を変更すると、本物のインクが重なり合ったような表現となる
Making | 制作工程で押さえておくべきこと |
ダイレクト選択ツールで文字を変形する |
ここでは、イメージに近いフォントで基となる文字を用意して、その文字をダイレクト選択ツールで変形してロゴを作成。正円を組み合わせることで、ロゴ全体のバランスを保っている。また、背景のインクの素材は、[描画モード]を変更して本物のインクが重なり合ったように表現している。
制作・文 木戸武史(Doubluck Arts)
URL http://www.doubluck.com/
使用ソフト Photoshop 5.5/CS2、Illustrator 8.0/CS2
まずは、Illustratorを使ってロゴを作成する。最初にベースとなる文字を入力し、加工できるようにアウトライン化しておく 1-1 。ここでは、ローマン系のフォントを使用した。
1-1
続いて、文字を加工してオリジナリティのあるロゴに仕上げていく。まずは、アウトライン化した文字のいたるところを、ダイレクト選択ツールを使って変形 2-1 。アンバランスにしていくと、おもしろみのある形となる。さらに、ポイントとなる正円のオブジェクトを追加していく 2-2 。バランスよく配置したら、ロゴの完成だ。
2-1
2-2
続いて、アナログな雰囲気の背景を作成していく。まずは、黒インクを水で薄めて紙ににじませ、基となる素材を用意する 3-1 。組み合わせたときに単調にならないように、複数用意しておくとよい。この素材をスキャンし、Photoshopの新規ファイルに配置する。続いて、背面に任意の色で塗りつぶしたレイヤーを用意したら、インクのレイヤーを[ 描画モード:スクリーン]に変更する 3-2 。これで、インク部分に色がついた。レイヤーを統合し、そのほかの素材も同様の手順で着色していく。
3-1
3-2
工程3で作成したインクのモチーフを、レイアウトしていく。まずは、Photoshopの新規ファイルを作成して、淡い色で塗りつぶしたレイヤーを用意。その前面に、工程3で作成したインクのレイヤーを配置していく。インク同士が少し重なるように配置していくのがポイントだ。配置したら、インクのレイヤーを[描画モード:乗算]に変更 4-1 。インクの重なり具合やバランスを見ながら調整していく。最後に作成したロゴなどの要素を配置すれば、完成だ。
4-1
本記事は『MdN』2008年5月号(vol.169)からの転載です。
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